建設業の見積もりの算出方法とその出し方 第二回

建設業の見積もりの算出方法とその出し方

さて、第二回です。

第二回では建設業の見積もり算出(積算、といいます)について、より具体的なスポットを当ててみたいと思います。

第一回はこちら

建設業の見積もりの算出方法とその出し方 第一回

製造物と建築物では発生するコストが違う

さて、前回は製造物と違って、建設物はオーダーメイドスーツに近く、いわゆる相場を想定することは難しい、というお話をさせて頂きました。

では、建設物の見積もりはどのような計算で成り立っているのでしょうか?

もう一度製造物を・・・たとえば普段食べられているチョコレート菓子の経費(コスト)をイメージしてみましょう。
・チョコレートなどの材料費
・工場で働く人の人件費
・生産した菓子を保管する倉庫
・菓子を輸送するための運送費
・販売するための宣伝費
などがコストに該当します。

では建造物はどうなるでしょうか? 建造物はその場にあるため、倉庫費や運送費などが発生しません。
宣伝もゼネコンではなく発注主が行うため、宣伝費も発生しません。

つまり、建造物では建物を立てるための(木材やら鉄筋やらカーペットやら・・・)の「材料費」と、建設現場で働く人の「人件費」の二つが主なコストとなっています。
ですが、製造物と異なり、建造物はひとつひとつが唯一無二の存在です。仮に同じ目的で、似たような規模の建築物であったとしても、工事費は全く異なってきます。
そのため、建設業では見積もり業務(積算と言います)が重要な業務となる訳です。

建設物の材料費を算出するには(相場があるもの)

ひとつひとつの建設物が唯一のもの、ということはつまり、それぞれの建物で使用する材料が異なってくる、ということにほかなりません。
設計図書(工事をするための図面)を元に、個別な建物ごとに必要な材料を拾い出す必要が出てくるわけですが(数量計算といいます)、図面に記載された部分は当然として、場合によっては図面に記されていない部分についても、想像力を働かせて数量を拾い出す知識が必要となります。

では、材料の価格はどのように求めればよいのでしょうか?

建築では、部屋の内装材や外部の装飾品などその建物を構成する材料には、数百種類の材料を使用します。
それらの材料の中には一般的なホームセンターで容易にいつでも入手できるものもあれば、特別にその建物のためだけに工場で造ったりしなければならないものもあったりします。
一般的な建設材料の価格は、物価変動にあわせた刊行物(建設物価、積算資料など)が発刊されており、一般の私たちでも建設材料の相場を知ることができます。
また、労務単価(人件費)についてもこれらの刊行物に記載されており、1日あたりの「とび職人の単価」や「鉄筋職人の単価」、「大工の単価」など、職種ごとに掲載されています。

ほかにも、公共工事を設計する場合に使用される労務単価については国土交通省で公表しています。この金額は上記の刊行物や入札状況などを考慮して決定しており、国交省のホームページでも確認することが可能です。 http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000217.html

建設物に使用する各材料を造り上げる人件費については、これら公表されている単価をもとにして、建築物のそれぞれの部位ごとに、いったい何人の職人が必要なのかを積み上げていきます。

相場がない工事費について

ただし、このように積み上げて費用を算出できるのは、これら刊行物に公表されている材料や仕様に合致した場合のみ、となります。

合致しない特殊な材料や、その建造物のために特注が必要な仕様の場合は素材を作っている各種メーカーから見積もりを請求し、その上で試算する必要があります。もちろん、このような場合は一般的な材料よりは高価となる場合が多く、特注品を多く使用する建築物は自然と工事費自体も高額になっていきます。

なお、公表されている建築単価は毎月見直しがなされています。
特に鉄筋工や型枠工などに代表される労務費は需要と供給のバランスによって変化が大きく、職人さんが不足すれば人件費が上がり、余ると下がります。
時期によって鉄筋工が忙しかったり大工さんが忙しかったりとばらつきがあり、また地域性や景気動向にも影響されるものですので、たとえば数年前に見積もりをした工事費が今の水準に合致していない、という事態も起こりえます。
最近は全国的に建設需要が高く、人件費は高騰傾向にあるため、数年前の金額では工事を引き受けてくれない、あるいは金額を上げても工事を遂行するに十分な職人さんが確保できない・・・そのようなことも多発しています。

※補足※
建築物の場合、公表された単価をそのまま使用できるのは躯体工事(柱・梁・床などの構造体)までとなります。カーテンウォール工事や建具工事、内装工事は建物ごとに仕様や形状が異なるため、各メーカーからの見積書を元に工事費を算出する必要がありますが、躯体工事までの費用は一般的に工事費全体の3~4割程度となるため、工事費の半分以上が見積書による工事費算出が必要となります。

建設相場を想定しずらい理由(まとめ)

これまでのお話をまとめると、次のような理由によります。

1)一般的に市場に出回っている材料を使用する比率が少ないため、その費用を算出するには特定の製作会社による個別の見積もりが必要となり、結果として特殊性を有する部分の建設単価の概要が見えづらい。

2)現場での製作工事や工場加工品であっても、工事費においてその現場における労務単価が占める割合が多い。そのために、工事時期や地域性、物件特性などにより必要なる作業者が異なるため、適正な人員を工期の全体において確実に確保できるか否かが見えづらい。

とはいえ、工事を予定通りに、金額どおりに遂行するには、請負金額の中で利益を確保しつつ、適正な材料を用い、さらに十分な人員を確保することが必要となります。
建設における見積もり業務、すなわち積算業務は現場運営をスムーズに行うために必須の業務といえるでしょう。

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