vol.3 品質管理の仕方

皆様こんにちは。
第3回目の「頑張れ現場監督」です。前回より、施工管理の各業務に関して具体的にといった主旨でお話しておりますが、今回は「品質管理業務」をピックアップしてみましょう。

前回はこちら→ vol.2 安全管理における具体的な活動

そもそも品質とは建設業に関わらず多くの分野で管理されているもので各種規格が存在します。例えば、ISO9000シリーズでは
「品質とは、本来備わっている特性の集まりが要求事項を見たす程度と定義されている。また、品質は品質特性によって構成されるが、品質特性は建築工事の場合、図面・仕様書で形状、寸法、強度、材質、設備等の機能、外観(色など)などにより示される。」
となっています。

建築物を造る際には必ず設計がされており、その位置や大きさから使用する材料まで細かく指定されてます。必要とする強度や機能を満たす為に材料を選定しているので、当然ながら施工段階で勝手に材料変更はできませんし施工の進捗に合わせ設計者による視察があり、設計図面通りの工事・施工の確認が行われます。

◇具体的業務から見る品質管理◇

設計図書、仕様書に規定されている品質を満足するために、品質評価の対象となる項目ごとに定められた試験方法・試験頻度により、長期的な品質・出来形を確保します。工事の進捗ごとに、品質を確保していることを確認してから次工程へと移ります。

【工種ごとの品質・出来形の確認方法】

・計測状況写真により確認
・施工状況写真により確認
・技量証明書等により確認
・試験記録及び試験状況写真により確認
・材料搬入報告書(送り状等)により確認
・施工計画書により実測確認

各種工事において、施工管理は職人の施工確認を行います。そしてその確認した「記録」を残し、竣工時の書類として作成・提出します。一例ですが、上記のような確認方法がとられ確認記録の多くは写真です。
この施工状況写真等の撮影は、比較的若手の施工管理が担当することが多く、これから施工管理に就かれる皆さんも早い段階で任される業務の一つです。

『材料搬入報告による確認写真』

搬入時の荷姿を撮影します。資材によりますが、製品タグが付いていることもあるので「何」がどんな「仕様」でどれだけの「数」が届いたか記録します。つまり、資材搬入のある日にはカメラの準備をしておく必要がありますね。

『鉄筋工事の施工写真』

RC造(鉄筋コンクリート造)の建築では、躯体(基礎・柱・梁・壁・床など)を造る際に設計通りに鉄筋を組み、そのまわりを型枠で囲い、コンクリートを流し込み固めます。コンクリートを打ってしまうと中の鉄筋を見ることができなくなる為、コンクリート打設前に鉄筋工の職人さんが設計通りに配筋(鉄筋を組むこと)できていることの確認写真を各所で撮影します。
また、鉄筋工の職人さんが配筋を終えると次は型枠大工の方々が配筋された柱・壁を型枠で囲い始めますので、型枠で配筋が見えなくなる前に撮影を終えなくてはなりません。従って、各職人さんとのコミュニケーションを密に取り、現場のどこの柱・壁がどのタイミングで組み上がるが把握しておかなくてはなりません。

『コンクリート工事の試験状況写真』

コンクリート打設の際は、打設状況写真とコンクリート試験写真を撮影します。
打設状況写真はその名の通り、コンクリートを打っている作業中の写真です。
では、コンクリート試験写真とは?
コンクリートにも設計時に指定された基準が存在し、その基準値を満たす「配合」をした生コンクリートをプラントへ依頼します。生コンの基準値は「呼び強度」「スランプ」「粗骨材の最大寸法」等を指定することで出荷されてきます。そして生コンの試験をする業者さんがおりますので、試験依頼をし、生コン打設日に合わせ現場に来て頂き実際に入荷した生コンから採取したサンプルを基に試験を実施し撮影をします。

各工程における工種ごとに上記のような確認写真を撮影することになり、特に躯体工事中は常にデジカメを首からぶら下げている状況です。
この工事写真は、竣工時に施主にお渡しする完成書類の一部ですので鮮明且つ抜けが無いように撮り、日々整理していく業務となります。工事写真を残すことで、しっかりと施工がなされていた証拠=施工品質の確認となりますのでいち早く要領を掴み一人で写真管理ができるようになりましょう。
実際の写真の取り方やポイントは先輩監督に教わりながら覚えていくことになりますので、品質管理の基本業務として身に付けていくことが大切です。

写真管理される個所以外にも施工品質管理するポイントはいくつもあり、現場監督は常に現場を巡回しながら各作業員の施工を確認し必要に応じ修正の指示も出していかなくてはなりません。図面を読み込み、施工が進む要所要所でスケールを取り出し寸法チェックをするクセも付けましょう。

 


 

施工写真を撮り進めるなかで、鉄筋~型枠~コンクリートといった施工の流れがわかってきます。この流れが把握できてくると現場の工事進捗の把握にも繋がりますので、工程管理をする中で大きな一歩となるはずです。
施工管理の業務のひとつひとつは単独作業ではなく、その他の各業務と繋がっていますので写真管理の仕方の流れを覚えることで他の管理業務へと繋げていきましょう

まずは部分的に各種工事の流れを把握し、次の工種との繋がりを理解していくことで工事全体の流れを徐々に身に付けて初めて工程を管理できます。次回は建築施工での各工事の説明と共に、全体の工程管理についてみてみます。

それでは、また次回 「vol.4 工程管理」でお会いしましょう。

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